HDD のデータ消去 (2005/08/20)
ハードディスクドライブ (HDD) のデータ消去の話で以前に書いたものは,「完全に消去するためには物理フォーマットすれば十分である」などの間違いを書いてしまいました.新しく書き直します.といっても,周りのマシンでハードディスクを消去したいということがありませんでしたので,今回の話は実際に試したものではありません.ネット検索で集めた情報です.集めた情報では,データの完全な消去はできないとのことです.ハードディスクにオールゼロやランダムなパターンで書き込んだとしても,アナログの情報やトラッキングのずれなどから磁性体に記録していたデータが復元できるようです.ハードディスクから完全にデータを抹殺したい場合は,「物理的破壊」が必要になります.とはいっても,ランダムなパターンで書き込めば,ほぼ大丈夫でしょう.今回は,ハードディスクにランダムな情報を書き込む方法について述べます.それは簡単で,次のコマンドを実行すればオーケーです.なお,ハードディスクのデバイスファイルは /dev/hdb としました.
# shred --zero --verbose /dev/hdb
--verbose オプションは進捗状況を表示し,--zero オプションはランダムな書き込みを 25 回行った後,最後に 0 を書き込みます.これは相当時間がかかるらしいとのことですが,ここまで徹底しなくてもよければ,
# shred --iterations=3 --verbose /dev/hdbともできます.--iterations=3 は 3 回のランダムな書き込みを行うことを意味します.値は適当に変えて利用しましょう.また,GNU shred がなければ,
# cat /dev/random > /dev/hdbでランダムに書き込みができます.
梅原 大祐 / UMEHARA Daisuke umehara@kit.ac.jp Last modified: 2020/05/01 15:37