unknown user のバウンスメールの削除 (2009/12/18)

unknown user が指定されたメールは今まで送信元に 550 の bounce メールとして返送されていました.これは,送信元がメールアドレスを間違った場合に,その間違いを通知できるメリットがありました.しかし,最近は bounce メールを利用し,多数のメールアドレスを送信元と賦与したスパムメールがあるようです.また,そのメールサーバで利用されているメールアドレスを調べるために,ランダムにユーザ名を変更したたくさんのメールを送りつけてくるケースもあるようです.そこで,正しい送信者に対してメールアドレスの間違いを通知できないデメリットはありますが,unknown user が指定されたメールはメールサーバで廃棄することにしました.なお,メールサーバでは postfix を使用しています.

/etc/postfix/main.cf 内の項目を次のように設定します.

local_recipient_maps =
luser_relay = unknown_user@localhost

local_recipient_maps には,unix:passwd.byname や $alias_maps などが指定されています.このように設定されていれば,ログインアカウントやメールエイリアスなどで特定されるメールアドレスは次のプロセスに進むことができます.しかし,特定できないメールアドレスは 550 の bounce メールとして送信元に返送されます.今回は,返送しないために,local_recipient_maps を空にしておきます.luser_relay はログインアカウントやメイルエイリアスなどで特定されないメールを設定されたメールアドレスに転送します.ここでは,unknown_user@localhost に転送しています.

次に,/etc/aliases に次の項目を追加します.

unknown_user: /dev/null

これにより,unknown_user@localhost に転送されたメールは廃棄されることになります.すなわち,unknown user が指定されたメールは廃棄されることになります.最後に設定を反映します.

# postalias /etc/aliases
# /etc/init.d/postfix reload

梅原 大祐 / UMEHARA Daisuke umehara@kit.ac.jp
Last modified: 2020/05/01 15:37
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