情報通信システム研究室 Faculty of Engineering, Kyoto Institute of Technology
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確率的手法を用いた大規模ワイヤレスネットワークの接続性に関する研究

ワイヤレス通信技術の発達に伴い,スマートフォンやタブレット端末の使用者数 が増加し,ネットワークの大規模化が進んでる.さらに,ワイヤレスネットワークを 構成する通信端末(ノード) は持ち運びが可能であり,時間や場所に関係なくネット ワークに接続できる.
  一方で,ノードの移動より,基地局と受信ノード間の通信 路特性は大きく変化する.そのため,大規模ワイヤレスネットワークの設計を行う 場合,通信路特性の変化がネットワークに与える影響を予測・評価する必要がある. しかし,実際に大規模なネットワークの性能を評価する場合に,膨大な数のノード を用意するのは困難である.そのため,ネットワークモデルを計算機上で実現する 方法として,確率的手法がある.

本研究では,確率的手法を用いて,ランダム分布である二次元Poisson 場に通信路 特性を設定しネットワークモデルを実現する.通信路特性は,通信端末間の距離に 依存する特性及びフェージングに依存する特性を考慮する.フェージングのモデル としてレイリーフェージング,仲上-ライスフェージング,対数正規フェージングを用 いる.また接続ノード数,伝送合計距離,容量距離積を接続性と呼び,ネットワー クモデルの性能評価項目として用いる.通信方式として,1 つの送信ノードと複数 の受信ノード間でのシングルホップ通信を想定する.通信路特性を変化させること によって,ネットワークモデルの接続性について評価を行う.